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嚥下障害へのアプローチで固形物の摂取が可能となった事例


70代男性、要介護3

疾患:イレウス後の廃用症候群、誤嚥性肺炎

既往:脳梗塞、パーキンソン症候群

腹痛あり、イレウスの診断で入院。食事再開ご誤嚥性肺炎発症。誤嚥リスク高く、ミキサー食での自宅退院となる。嚥下機能の改善・評価目的に週一回言語聴覚士による訪問リハビリテーション開始。

嚥下機能:ミキサー食で自立も時折ムセあり。水分はトロミが必要。

ADL:屋内移動は伝い歩き、屋外は見守り+杖使用。起居トイレ動作自立。入浴はデイサービス対応。

御家族の支援がしっかり得られる、自主練習に対して協力的、ご本人前向き。

①食事でのムセがへり、安全に普通水分や柔らかめの形あるもの(軟菜)を食べたり飲んだりできる。

②話しやすさが改善され、御家族やデイサービスの仲間と楽しく会話することが出来る。

嚥下機能改善に向けて:口腔運動、咳嗽練習、舌の筋力トレーニング、嚥下評価、むせにくい食べ方の指導、自主トレーニング指導、デイサービスとの情報共有

声量向上にむけて:全身ストレッチ、呼吸・発声訓練、歌唱、自由会話、自主トレーニング指導

上記メニューを集中的に実施しつつ、普段の食事の様子の変化に合わせて食事形態を臨機応変に変更して対応した。結果として自宅やデイサービスでも特別固いもの以外を除き、形ある食事を食べている。水分に関してはゆっくり少量ずつ飲むことを意識付けし、むせなく飲める機会が増えている。また、食形態変更時はデイサービス職員とこまめに連絡をとり、食事状態の共有を図っている。

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