top of page

手指巧緻動作の改善が難しい症例に対する介入


疾患名 脳梗塞

既往 右腱板断裂、右膝人工関節置換術後、頚椎症性神経根症

希望 右手でスプーンを持てるようになりたい。

脳梗塞発症し、4ヶ月間の入院加療を経て自宅退院。退院に合わせて週2回訪問リハビリテーション利用開始。

自宅内はフリーハンド歩行自立、屋外T杖歩行見守り。右同名半盲あり、行動範囲は狭小化。右手の機能としては感覚障害、運動失調あり食事での使用は困難。自助具箸使用し左手で摂取。

活動的で意欲あり。習慣的に自主トレーニングが行える。右同名半盲の自覚あり。

生活の中で右手の使用頻度が増える。右手でお茶碗んを支える等補助的な使用が出来る。

セルフストレッチが定着する。杖を使用し、自宅近隣の移動が出来る。

現状の右上肢機能を簡易上肢機能検査にて評価。感覚障害や運動失調の影響から右手での食事動作は今後も達成は難しいことをご本人と共有した。そのうえで目標の再設定を実施。食事場面で、右手でお茶碗を支えるなどの補助的な動作が行えるという点を新たな目標とした。

新たな目標に合わせて、右上肢機能練習(把持、保持、リーチ練習)、前腕、手関節の可動域練習、自主トレーニング指導(疲労感軽減のためのセルフストレッチ含めて)を実施。他介護保険サービス利用中にも行えるよう自主トレーニングチェック表をお渡しし、定着を図った。

食事時に右手でお茶碗を支える事、小鉢を持つことが出来るようになった。動作前の準備体操や疲労感に合わせたセルフケアとしてストレッチが行えるようになった。評価結果から今後の見通しを立てて、目標の修正とそこに向けた介入を実施したことで達成に繋がった。


最新記事

すべて表示
脳血管障害後遺症として視覚障害を呈しながら、屋外活動の拡大や趣味活動の再開が達成された症例

70代女性、要支援1、夫との二人暮らし 疾患面:右頭頂葉皮質下出血 希望:趣味(お茶や朗読会)などの趣味を再開したい。一人で歩いて外出が出来るようになりたい。 右頭頂葉皮質下出血発症し、入院加療。2ヶ月後自宅退院。左半側空間無視や注意障害が残存。屋外歩行や趣味活動再開に不安...

 
 
 
家事動作練習を通して母としての役割再獲得を目指した症例

40代女性 被殻出血、症候性てんかん。 要介護2 202X年に脳出血発症。入院加療により、家事動作一部実施可能な状態でご自宅へ退院。退位後はご家族の協力が手厚く、本人も遠慮して家事は一切行っていなかった。半年ほど前から家事実施に意欲が出てきたため、訪問リハビリテーション利用...

 
 
 

Comments


Copyright © 2020 Nagano Chuo Hospital. All Rights Reserved.

bottom of page