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反張膝による膝痛のある脳卒中片麻痺事例 -装具作成による治療-

houriha9

70歳男性。妻と息子との3人暮らし。脳出血左片麻痺の既往あり。自宅内での移動は出来ているが外出が困難な状態。要介護1で特に介護保険サービスは利用していなかった。近隣の畑の手入れを出来るようになりたいと希望が聞かれた。

48歳時に脳出血による左片麻痺発症しながらも仕事をこなし、大きな制限なく過ごすことができていた。徐々に左膝の反張膝(膝が反り返る所まで動いてしまう)が徐々に出現。歩行時に強い左膝痛があり外出制限あり。疼痛改善希望で訪問リハ紹介があった。

左足首に短下肢装具使用していたが劣化と経年変化でサイズが合っておらず適していない状態。著名な左膝の反張膝あり。左足に体重をかけた際に強い痛みあり。痛みを紛らわすために痛み止め内服。膝の痛みで畑の世話が困難な状況。

妻が非常に協力的で支援が得られやすい事、本人の意欲が強く、下肢筋力が十分に残存していた。

反張膝を抑えて屋外歩行の獲得。畑の世話が再び出来るようになることを目標とした。

反張膝改善のために、装具の調整を実施した。1つ目は現在の足首の状態に合ったプラスチック短下肢装具の作成。2つ目は反張膝そのものの抑制のための反張膝抑制装具(スウェーデン式装具)の作成を支援した。装具作成に際し、主治医と相談。その後、装具処方が出来る近医受診に同行し保険適応で装具の作成を行った。また装具作成後、歩行動作の修正、自主トレーニング指導を実施。実際の畑作業を想定した動作練習を実施した。

反張膝は改善。膝痛の軽減が図れた。長距離の屋外歩行も痛みなく可能になり、近隣のスポーツジムやサークル活動への参加。毎週妻と共に畑に出かけ、畑作業ができるようになった。


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